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介護保険について


Q-1 介護保険制度が平成12年4月から始まり、野田市では介護をおこなう家族に対して現金給付を行っていますが、核家族化が進む中で介護の社会化を進めるという介護保険制度の考え方に逆行することになるとの批判がある中で、現金給付を行うこととした狙いについて伺います。


Q-2 全国的に介護保険の保険料や利用料を独自に減免する動きがありますが、その状況と、野田市としての考え方について伺います。


Q-3 野田市で実施した、介護保険サービス利用者実態調査の結果の概要と、分析結果から見た今後の方針について伺います。

Q-1 介護保険制度が平成12年4月から始まり、野田市では介護をおこなう家族に対して現金給付を行っていますが、核家族化が進む中で介護の社会化を進めるという介護保険制度の考え方に逆行することになるとの批判がある中で、現金給付を行うこととした狙いについて伺います。

A.

野田市のヘルパーの体制は十分であるが、家族介護の希望が伺える状況

 介護保険制度は、家族を介護の負担から解放するため「介護の社会化」を進めることを目的としており、介護等が必要な方が安心して専門の事業者によるサービスを利用できるようにすることが理想的な姿であると考えています。
 このため、介護基盤の整備を進めており、例えば、在宅サービスの中核となる訪問介護(ホームヘルプサービス)については、市が直営で運営し体制を整えていることに加え、民間事業者の参入も多くある中で、十分な数のヘルパーを確保できています。
 しかしながら、家族による介護を一気に事業者による介護に切り替えるには、利用者側の抵抗感、不安感も強く、家族でできるだけ介護したいという気持ちは依然根強いものがあります。市が平成10年度に実施した高齢者等実態調査においても、プロの事業者による訪問介護を利用したいと答えた人の割合が、利用している人の7%を含めてもわずかに23.4%であったことから、家族介護を優先する傾向が伺える状況です。

図1 訪問介護(ホームヘルプサービス)の利用意向

家族介護への市民要望の強さ

 このような中で、介護保険法施行前の平成11年6月〜7月に実施した地区別説明会において、参加した市民から、「家族の世話は自分でしたい」、「寝たきりになった自分の親がおむつの世話を他人に頼みたくないといった時、とても他人にやってもらえとは言えない」、「保険料が掛け捨てになるのはおかしい、家族介護者に対して現金給付をして欲しい」といった声が聞かれました。
 また、「営利企業である民間事業者がすべて心のこもったケアができると保証できるのか」といった民間事業者への不安の声も寄せられるなど家族介護への市民要望の強さが現れた結果となりました。

表1 地区別説明会の結果について

現金給付をする理由

 市としては介護保険の趣旨に添って、これからも訪問介護の利用を勧めていきますが、家族の世話をできる間、元気な間は、家族で介護したいという家族が多くいることは否定し得ない事実です。このような家族がいる中で、制度で決められた範囲を越えた対応をせず、介護を行う家族に対して何も評価しないのは問題があると考え、市の独自施策として「家族介護者に対する現金給付」を実施することを決めたものです。
 また、介護保険の導入により、多くの民間事業者が介護の現場に参入していますが、介護保険はまだスタートしたばかりの制度であり、営利企業である民間事業者がすべて心のこもったサービスをすると保証できるのかという問題があります。既に民間ヘルパーに対する苦情も発生しており、新聞報道などでも利益が上がらず撤退する事業者の問題も指摘されています。このため、野田市では、市が居宅サービス事業者になり訪問介護を行うことにより、民間事業者のケアレベルが下がらないよう誘導していく方針で進めています。このことにより、市民の方に民間のヘルパーに安心して任せても大丈夫という考えを醸成し、スムーズな訪問介護への移行をねらって、この間の3年間の暫定的な措置として、市の独自施策としての現金給付を支給することとしました。
(表2の左欄参照)

国が認めている家族介護慰労事業との比較

 家族介護に対する支援措置は、国も一部必要性を認めており、介護保険制度とは別に、特別対策事業の一環として家族介護慰労事業がありますが、対象者が限定されているなど不十分なものとなっています。(表2の右欄参照)

表2 国の補助制度と野田市の現金給付の比較

一部の団体からの批判に対する市の立場

 現金給付については、一部の団体などからは、「介護の社会化」に逆行するとの批判がなされているようですが、野田市の現金給付については、交付額を訪問介護の費用の1割程度に設定するなど介護の社会化を阻害しないよう配慮しており、また、既に法施行前に比べ訪問介護の利用者が2倍以上となっており(表3参照)確実に「介護の社会化」が進んでいる状況があることから、「介護の社会化」に逆行するとの批判は当たらないと言えます。

表3 訪問介護利用状況

現金給付の申請状況(平成13年11月30日現在)

 現金給付の申請者は、現在、664人となっており、このうち「家族介護の給付要件のケアプランを作成せず、何のサービスも利用しない人」は180人で、残りの484人はケアプランを作成し、デイサービスなどを利用した上で訪問介護は利用していない人であり、今後、必要に応じて訪問介護の利用も進んでいくと思われます。
 現在、要介護認定を受けている人は1,745人で、これらに対する現金給付申請者の割合は38.1%になっており、依然家族で介護を行うことの根強い希望が伺えます。

図2 要介護認定者の内訳

ケアプラン作成者の内訳(平成13年11月30日現在)

 要介護認定を受けている1,745人のうち、在宅でのケアプラン作成者は1,126人となっています。この内訳は、現金給付申請者484人(43%)、訪問介護利用者が約300人(27%)、その他ケアプランを作って家族介護手当も訪問介護も利用していない人が342人(30%)いる(入院中の人や施設に入所している人を含む)ため、家族介護手当の申請者は、まだ増えるものと見込まれます。

図3 ケアプラン作成者の内訳

さらに「介護の社会化」を進めるために

 今後の対応につきましては、今後ますます増大する市民ニーズに応えられるよう、介護サービス基盤整備の充実に努めることはもちろんですが、市民が介護サービスを安心して利用できるよう、民間サービスの質の向上や専門の事業者による介護のメリット等についての高齢者への広報活動等についても推進していくことが重要であると考えています。
 このため、現金給付申請者に訪問介護を利用している方の「利用してみてよかった」という事例を紹介したリーフレットを作成し広く活用するなど訪問介護の利用促進のための取り組みを進めるとともに、今後実施する「介護保険サービス利用者実態調査」において、サービスへの満足度や介護保険への意識や要望等を把握・分析し、介護保険制度に関する市としての対応の見直しや改善につなげ、介護を必要とする市民の皆様に役立つ介護保険制度にしていきたいと考えております。

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【保健福祉部 介護保険課】

 

 


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