
Q-3 野田市で実施した、介護保険サービス利用者実態調査の結果の概要と、分析結果から見た今後の方針について伺います。
A.
調査の回収率は高く、市民の方の高い関心が伺われる状況
野田市における調査は、介護保険サービス利用者等を対象に、サービス利用の実態、満足度や制度施行後における意識、要望等を把握し、介護保険制度の円滑な運営を図ることを目的として実施しました。
調査は介護保険サービス利用者(以下「サービス利用者調査」)、第1号被保険者(以下「一般調査」)、を対象に実施し、回収率は7割を超え、市民の方の高い関心が伺われる結果となりました。
このほか、介護保険制度において利用者と事業者の間に立って、サービスの利用調整等の重要な役割を担っているケアマネジャーからも、グループインタビューの形で意見を聴取(以下「ケアマネ調査」)しました。
表1 回収結果等
介護保険サービスに6割以上が満足
サービス利用者調査では、主な介護サービスの種類ごとに利用者の満足度を聞きました。その結果、訪問入浴の60.2%から通所介護(デイサービス・デイケア)の75.6%まで、6割以上が「満足」または「ほぼ満足」と回答し、高い満足度が伺われました。
また、絶対数は少ないものの、不満な理由として「担当職員の態度が悪い」「担当職員の技術や知識水準が低い」との指摘もあり、事業者会議等において報告し注意を促しました。
表2 各サービスの満足度
制度の認知度は8割以上に
(一般調査)
介護保険が、40歳以上が加入し保険料を支払う制度であることを「知っている」人は83.1%と高い認知度となっていますが、保険料の徴収額まで知っている人は58.3%にとどまっています。このことから、今後も制度の詳細について市報やパンフレットなどでPRしていきます。
くらしの便利帳に「介護保険」についての解説が載っています
サービスの利用は増加傾向
サービス利用者調査におけるサービスの利用量の変化については、介護保険制度前と比較して利用量が増えたとする人が589人中137人、制度が始まってから利用するようになった人が143人で、合わせて280人と半分近くの人が利用を増やしており、介護サービス利用の裾野が広がっている状況です。
図1 介護保険サービス利用量の変化
利用量が減った人のうち、利用料の支払いが困難の理由は僅か
逆に、制度開始後にサービスの利用量が、「減った」とする人は32人と少なく、減った理由として「利用料の支払いが困難」を挙げた人は僅か3人で、別の設問でも「ホームヘルプサービスを利用していない理由」の中で「費用負担が気になるから」と答えた人は281人中7人(2.5%)と少なく、これらの結果から、利用料負担によってサービス利用が大きく抑制されている実態はみられないところです。
図2 減った理由
保険料は6割弱が高いという印象も、4割は妥当と回答
保険料の額については、一般調査において単純に保険料の印象を聞いたもので「高い」と「やや高い」を合わせ6割弱の人が高いとの回答をしていますが、4割程度の人は「妥当である」とし、最も多い回答となっています。
また、高い印象を持っている人は保険料の第5段階の比較的高い所得階層に多く、逆に「妥当」とする人が第2段階の低い所得の階層に多いなど、一概に低所得の階層の保険料負担感が強いとはいえない結果となっています
。
図3 保険料の額に対する印象
野田市の現金給付(家族介護助成金)も3分の2が評価
サービス利用者調査では、助成金を受けた理由について、「家族で介護したい」が52.5%、「家族介護を評価してもらえるから」が5.4%で、合わせて6割近くの人が制度の趣旨に沿って利用している状況です。
また、現金給付を廃止した後のヘルパー利用の意向については、「助成金に関係なくヘルパーが必要になれば利用する」と「廃止されても家族で介護をしたい」という人が合わせて8割以上で、「廃止されればヘルパーを利用する」という人は1.3%と僅かであったことから、当初、一部の方から批判があったように、現金給付が「介護の社会化」を阻害している状態は見られない状況です。
なお、一般調査における現金給付の制度に対する評価は、「良い」が48.3%、「どちらかというと良い」が18.3%となっており、3分の2の回答者が肯定的な評価をしています。
図4 家族介護助成金に対する評価
今後の方針
これ以外にも、自由回答では要介護認定期間の短さ、痴呆の判定システム等の問題の指摘や、ケアマネ調査では、ケアプラン作成に当たり、必要と考えるサービスと家族の希望が食い違う等の課題点も出されています。
今後はこれらの結果を踏まえ、さらに事業者ごとの苦情や要望の分析を行い、課題や問題点を明らかにするとともに、必要に応じ、制度及び運用の見直し改善を図っていくこととしています。
なお、本調査については、今後の利用形態の変化等を把握するなどのため、引き続き行う予定であり、野田市における介護保険制度の充実に役立てていきたいと考えています。