「センス・オブ・ワンダー」ー自然に触れて感動することー

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ページ番号 1035801 更新日  令和4年9月9日 印刷 大きな文字で印刷

センス・オブ・ワンダーとは

「センス・オブ・ワンダー」という言葉をご存じでしょうか。「自然に触れて深く感動する力」という意味を持つこの言葉は、環境保護運動の世界的な先駆けであるレイチェル・カーソンの書名としても広く知られています。
 幼年時代に外で遊んだ記憶を振り返ると、水の冷たさ、太陽の日差し、木々の匂い、春夏秋冬の変化の中で色とりどりに移り行く風景、こうした自然の恵みに、わけもなく込み上げてくるワクワクした感じが思い起こされることでしょう。また、ときには、幼く、小さな自分を遥かに超える自然の大きな力に触れ、震えるくらいの恐れを感じたことがあるのではないでしょうか。そのように自然をあるがままに感じ取る感性のことを「センス・オブ・ワンダー」と言います。誰しもが子ども時代を振り返ると、そのような体験があることに思い当たるはずです。

トンボの画像

子どもと大人の感じ方の違い

 大人になると、私たちは、よりよい生活をしようとする気持ちから、日々知識や経験を積み重ねていきます。そのため、「自然に触れて感動すること」はあるものの、子ども時代に体験される、理由のないワクワクした感じというよりも、知識や経験を通じて、知的に自然を捉えていることに気が付くかもしれません。裏返してみると、直観的に自然につながり、あけっぴろげに感動できる力は、大人になると薄れてしまう、子どもに特有の力であると言えそうです。

お月さまの画像

コロナ禍における自然との付き合い方

 昨今では、コロナ禍により子どもの遊びや過ごし方も制限され、大きく変化し、外で自然に触れる機会は減ったように思います。しかし、工夫すれば、日々の生活の中にも小さな自然を感じ取ることができます。
 開放した窓から吹き込む風の強さ、公園に咲いている花の色、どこかで鳴っている不思議な音、ある場所を通り過ぎると漂う匂いなど、子どもはすぐに大人に伝えたくなるものです。子どもの言葉にじっくり耳を傾けて、かつて自分も感じたことのある感覚を懐かしみながら、不思議さを共有することは、子どもにとってとっても貴重な経験になるでしょう。努めて前向きに考えるなら、コロナ禍は「生活の中で、身近に自然を感じるチャンス」なのかもしれません。
 最近では、昔はなかった色々な道具が増え、生活も便利になりました。そんな中、今あるものを上手に使いながら、生活の中で自然に触れる機会も大切にしていきたいところです。

保健センター 公認心理師

参考図書 『センス・オブ・ワンダー』(The Sense Of Wonder)
上遠恵子訳 新潮社 

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