「近代化産業遺産のまちー野田」第4版作成

事業概要

　この事業は、これまで野田市に関する複数のリーフレットの作成や野田市郷土博物館での市民の文化活動報告展を実施してきた「野田まちなみ研究会」が、過去に作成した建物散策マップ「近代化産業遺産のまちー野田」の情報を更新し、第4版を作成しようとするものです。野田市の資源である建造物を紹介するマップを作成することで、野田市を訪れる人に役立ててもらうことを目指しています。

制作：野田まちなみ研究会
協力：野田市郷土博物館、むらさきの里野田ガイドの会

「野田まちなみ研究会」について

　「野田まちなみ研究会」は、野田市域の歴史的な建造物の保存、活用に関する調査、研究、提案等を行うことにより、歴史的なまちなみの維持や景観形成に資することを目的に、平成17年6月に設立された市民団体です。

主な活動実績

・平成18年12月　茂木佐邸物語初版　10,000部発行
・平成21年10月　近代化産業遺産のまち－野田初版　10,000部発行
・平成21年10月24日から平成22年1月11日
　市民の文化活動報告展「まちなみ提案　文化の駅・野田　ーまちへの想いを形にー」
　野田市郷土博物館1階展示室で開催
　主催：野田市郷土博物館・市民会館　共催：まちなみ研究会
・平成23年6月　近代化産業遺産のまちー野田第2版　10,000部発行
・平成27年8月　同上第3版　10,000部発行
・平成29年7月　野田蕎麦処案内初版　10,000部発行

「近代化産業遺産のまちー野田」第4版が完成

　「近代化産業遺産のまちー野田」第4版では、野田市中央エリアと江戸川沿いのエリアで近代化産業遺産群や文化遺産に登録された建物について、イラストを用いて紹介しています。

　第3版からの主な変更点として、茂木七郎右衛門家住宅琴平蔵・煉瓦塀を追加しています。さらに、新たに国登録有形文化財に指定された建物については、「国登録有形文化財」のアイコンを追加しています。

　完成したマップは、野田市役所、野田市郷土博物館・市民会館、野田商工会議所で配布予定です。

　ぜひマップを片手に、市内の素敵な建物を散策してみませんか。

近代化産業遺産とは

　近代化産業遺産とは、日本の経済産業省が認定している文化遺産の分類です。平成19年11月30日に33件の近代化産業遺産群と575件の個々の認定遺産が公表されました。さらに、平成21年2月6日に近代化産業遺産群・続33として、新たに33件の近代化産業遺産群と540件の個々の認定遺産が公表されました。

　野田市からは、平成19年に銚子市の醸造関連遺産、香取郡神崎町の醸造関連遺産とともに、野田市の醸造関連遺産が登録されています。また、柏市・流山市・野田市が合同で利根運河も同時に登録されています。

　野田市の醸造関連遺産として登録されたのは、下河岸（仁左衛門河岸）、上河岸（五右衛門河岸）、旧野田商誘銀行（現：千秋社）、興風会館、キノエネ醤油工場群、春風館道場、煉瓦蔵、御用蔵（御用醤油醸造所）、第一給水所、製造管理部事務所、茂木本家前景観、髙梨氏庭園、旧茂木小学校三年館・七年館（現：野田市立中央小学校）、旧茂木佐平治邸（現：市民会館）です。

「野田まちなみ研究会」の方々にお話を伺いました

野田まちなみ研究会として、マップ作成時にこだわったポイントを教えてください

　味のあるイラストで重厚感を出したところです。お店などの紹介も掲載したかったのですが、ここではおさえて情報を絞り、お店マークで表示しています。これにより、建物紹介マップとしてぶれないものを作成できたと思っています。
　また、マップに掲載している通りの名前は、研究会のこれまでの活動を通して考えた独自の名前を使っています。例えば、「ベンガラ通り」「文化通り」「浪漫通り」などです。これらは、散策するときに見える周囲のまちなみに合った名前として考えたものです。

マップ作成を通して感じたことはありましたか

　マップの中のイラストでも、版を重ねるごとに消えていったものがあります。古い建物を残していくことがいかに大変であるかが、わかりました。

今回の「近代化産業遺産のまち－野田」第4版はどんな人に手に取ってほしいですか

　実際に野田に来られた方に手にしていただきたいと思います。このマップを手にして現物との対比をしてもらえればと思います。