ヤナギタデ(柳蓼)(タデ科 イヌタデ属)
ヤナギタデ(柳蓼)(タデ科 イヌタデ属)
自生環境
水田、湿地 など
原産地
日本在来
特徴
- 水田や湿地、河川敷などの水辺環境に普通に生えるタデの仲間です。稲刈り後の水田周辺で特に見つけやすい傾向があります。湧水のある場所では、水中で流れにたなびきながらまるで水草のように育つこともあります。
- ことわざ「蓼(タデ)食う虫も好き好き」の蓼は、このヤナギタデのことです。ヤナギタデの葉はかじると強い辛みがあります。こんな辛い葉でも好んで食べる虫がいるのと同様に、人の好みはさまざまだという意味合いがあります。
- 早いものでは7月頃から穂を出しはじめますが、本格的な花期は秋になってからです。花は茎の先だけではなく、葉のつけ根にも、鞘の中に包まれるようにして何個かつきます。
刺身のつまにも
かじるとピリッとした辛みのあるヤナギタデは、昔から香辛野菜としても利用されてきました。そのことからホンタデ、マタデ(本物、真のタデ)という別名もあります。葉が赤紫色のムラサキタデ(紅たで)などの栽培品種もあります。若い苗はアユの塩焼きに添えたり、すりおろして酢と混ぜて「タデ酢」にします。また、タネから芽生えたばかりのものは芽タデと呼び、刺身のつまに添えられます。
市内の分布状況
市内全域に生え、水田や河川敷、湿地などの水辺環境に多く見られます。
生育を脅かす要因
- 農薬
現時点では水辺に普通で、数も多く絶滅の心配はありません。ただ、水田とその周りに多く生える傾向があるため、農薬の種類変更などによって影響が出る可能性はあります。
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