ヤツデ(八手)(ウコギ科ヤツデ属)
ヤツデ(八手)(ウコギ科ヤツデ属)
自生環境
林内、林縁 など
原産地
日本在来
特徴
- 本州(関東地方以西)、四国、九州、南西諸島の山林内に自生する常緑樹です。かつては庭木としても人気の樹種で、鳥がタネをよく運ぶためあちこちで野生化しています。そのため、栽培からの野生化なのか、真の自生かの判断は極めて難しくなっています。
- 古くは、葉を入浴剤に用いたと言いますが、毒成分があるので注意が必要です。かつてはその毒成分を使って魚を採ったというほどです。ただ食べない限り大丈夫です。
- 11月から12月の枯れ草の目立つ時期な花を咲かせるため、ハナアブやチョウなどの昆虫にとっては貴重な蜜源になっています。花は白色で、ひとつひとつは小さいのですが、球になって集まって咲くため目立ちます。
天狗の葉団扇
ヤツデの葉は、ギザギザと裂けて、まるで手のひらのような形に見えます。裂ける数は同じ株の中でも葉ごとに多少異なりますが、8が多いことから、「八手」と名前がつけられました。ちなみに実生の若い苗などでは、切れこみの数が少なくなる傾向があります。この葉は直径40センチメートルにもなる大きなもので、まるで天狗の持つ団扇を連想させることから、テングノハウチワという別名もあります。
市内の分布状況
市内全域でごく普通に見られます。野鳥がタネを運ぶため、思いがけないところから育つこともあります。
生育を脅かす要因
今のところ特になし
身近な場所に多く、今のところ絶滅の心配はありません現在市内で見られる野生株が、栽培株の野生化によって広がったものなのか、もともと自生していたなのかは不明です。
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