カンエンガヤツリ(灌園蚊帳吊)(カヤツリグサ科カヤツリグサ属)
カンエンガヤツリ(灌園蚊帳吊)(カヤツリグサ科カヤツリグサ属)
自生環境
河川敷 など
原産地
日本在来
特徴
- 利根川水系や淀川水系など、限られた地域の河川敷に生育する大型の1年草です。野田市は利根川水系にあるため、カンエンガヤツリを比較的簡単に見ることができます。
- 年によって消長が激しく、ある年突然大発生したかと思いきや、数年でパタッと姿を消してしまい、また忘れたころに一面の群落をつくる…というのを繰り返す傾向があります。洪水や河川工事などで表面の土がかき混ぜられることが、芽生えのきっかけとなります。
- カヤツリグサの仲間では大型の種類で、草丈は1mを超えます。また穂もぎっしりとつくため、かなり見応えがある姿になります。
カンエンは人の名前
カンエンガヤツリのカンエンは、江戸時代の本草学者である岩崎灌園(いわさきかんえん)の名前にちなんでいます。岩崎灌園の遺した『本草図譜』という「江戸時代の植物図鑑」とも言える本に、この植物の図版が初めてとりあげられたことから来ています。ちなみに、学名の「var. iwasakii」も、岩崎灌園の名前にちなんでいます。
市内の分布状況
利根川や江戸川の河川敷に群生しますが、場所や数は年によって大きく変動します。川沿いの湿地でも時折見かけることがあります。
生育を脅かす要因
- 開発
- 競合or駆逐
コンクリート護岸は、生育場所を奪う原因になります。また、セイタカアワダチソウなどの大きな草が繁茂したり、河川敷の乾燥化が進むと、姿を消してしまいます。
レッドリストの位置付け
- 千葉県D(一般保護生物)
- 環境省VU(絶滅危惧2類)
PDFファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。お持ちでない方は、アドビシステムズ社のサイト(新しいウィンドウで開きます)からダウンロード(無料)してください。
ご意見をお聞かせください
このページに関するお問い合わせ
PR推進室
〒278-8550 千葉県野田市鶴奉7番地の1
電話:04-7199-2090
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。