スミレ(菫)(スミレ科 スミレ属)
スミレ(菫)(スミレ科 スミレ属)
自生環境
道ばた、野原、土手 など
原産地
日本在来
特徴
- 日当たりのよい草地に多く生える多年草ですが、1株の寿命は数年程度と比較的短命です。アリがタネを運ぶためか、道ばたのアスファルトのすき間などにもよく出現します。
- 春に直径2センチメートルほどの花を次々と咲かせます。色は「菫色」とも称されるあでやかな紫色で、花の中心付近は色が薄くなっています。側弁にはふつう毛が生えています。大型連休を過ぎるころには紫色の花は咲かなくなりますが、秋にかけて閉鎖花を次々とだしタネをつくり続けます。
- スミレにはさまざまな品種や変種が知られており、一部は栽培されています。代表的なものに、長野県小諸市で見つかった八重咲き品種のコモロスミレ、箱根の明神ガ岳で見つかった花の中心付近が濃紫色のミョウジンスミレなどがあります。
じつは秋まで花が咲く
春に可憐な花を咲かせて人気者のスミレですが、花が終わると誰一人と見向きもしなくなります。しかし、じつはスミレは霜が降りるころまで、目立たないながらも、ずっと花を咲かせ続けているのです。この花は、春の花とはちがい、つぼみのような状態のまま中で自家受粉で完結して結実するもので、閉鎖花と呼ばれています。ぜひ、春以外のスミレにも注目して閉鎖花を探してみてくださいね。
市内の分布状況
市内全域に見られます。日当たりの良い野原を好みますが、街中の道路のすき間にもよく見られます。
生育を脅かす要因
- 農薬
比較的数は多く、花もきれいなために人々に愛されています。ただ人の生活圏内に生えるため、除草剤散布などのちょっとしたできごとによる影響を受けやすい傾向があります。
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