ハリギリ(針桐)(ウコギ科 ハリギリ属)
ハリギリ(針桐)(ウコギ科 ハリギリ属)
自生環境
山林
原産地
日本在来
特徴
- 平地から山地の林内によく見られる落葉高木です。樹高20メートル以上にもなり、とても高いところで開花するため、咲いても見過ごしてしまいがちで、花の撮影にも苦労させられる樹種です。
- 幹や枝には鋭い刺がたくさんあり、うかつにさわると相当に痛い思いをします。古木になると刺の数が次第に少なくなる傾向があります。幼木は、葉のある時期は簡単に識別できますが、冬場はタラノキにそっくりです。ただハリギリの新芽もタラノキ同様に食べられます。
- 夏、小さな黄緑色の花が多数集まって丸い花の穂となります。その後にできる果実は直径5ミリメートルほどの球形で、黒く熟します。冬に落葉した後も残るため、果実は比較的見つけやすいです。
モミジそっくりの葉
ハリギリはウコギ科、モミジの仲間はムクロジ科と、分類学上は全く別ものですが、葉のかたちはよく似ています。ただ、ハリギリの葉はモミジの仲間よりもはるかに大きく、直径30センチメートルにもなります。他にも、フウ科のモミジバフウも、名前のとおり葉のかたちはモミジそっくりです。いずれも市内の公園などで見ることができるので、晩秋から初冬の散策の際、落ち葉の中から探してみてくださいね。
市内の分布状況
市内全域に見られますが、開花・結実できるほどにまで育ったものは少数です。
生育を脅かす要因
- 開発
幼木はたくさん見かけますが、大きく育った木はそんなに多くありません。刺があり大木になるため伐採されやすく、また、自生環境の山林そのものが開発の影響を受けやすいです。
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