コバギボウシ(小葉擬宝珠)(キジカクシ科ギボウシ属)
コバギボウシ(小葉擬宝珠)(キジカクシ科ギボウシ属)
自生環境
山林、草地、湿原 など
原産地
日本在来
特徴
- 林内または、日当たりのよい湿地に生える多年草です。市内では林内に生えてるものがほとんどで、湿地にはあまり見られません。ギボウシの仲間は種類がとても多く、どれもよく似ていますが、市内で見られるもののほとんどは本種です。
- 葉はロゼット状に株もとに広がります。先がとがった細長い楕円形で、基部(葉の根もと)は葉柄に向かって流れ、ヒレのようになっています。
- 夏に株の真ん中から30センチメートルから40センチメートルほどの花茎がすっと立ちあがり、うす紫色の花が穂になって咲きます。花びらは6枚ですが、根もとがつながって筒状になっています。花後にできる果実は細長い形で、熟すと割れて、中から真っ黒くて薄っぺらいタネが多数こぼれます。
トピックスタイトル(特定の種別のクローズアップ)
どの部分が擬宝珠?
ギボウシの仲間を漢字で書くと擬宝珠です。これは、橋の欄干(手すり)にある先がとがった玉ねぎのような形の飾りの擬宝珠(ぎぼし)に由来します。花茎が立ちあがってきて、つぼみができてきたころの茎の先の様子を擬宝珠に見立てたと言います。コバギボウシの場合、細くてあまり擬宝珠という感じはしませんが、大型の種類だと、擬宝珠っぽく見えるものもあります。
市内の分布状況
市内全域の山林内に自生しています。ただ、数はそんなに多くはありません。
生育を脅かす要因
- 開発
- 荒廃
- 採集圧
山菜としても親しまれてきた植物で、珍しいものではありませんでしたが、山林の開発や荒廃などで自生環境が大きく失われてしまい、それとともに激減してしまいました。
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