イヌホタルイ(犬蛍藺)(カヤツリグサ科 ホタルイ属)
イヌホタルイ(犬蛍藺)(カヤツリグサ科 ホタルイ属)
自生環境
水田、湿地、河川敷 など
原産地
日本在来
特徴
- 湿地に普通に生え、水田内にもよく生えます。一年草または多年草とされますが、市内の水田地帯に見られるものは、一年草としての生活を送っていると考えられます。つまり、秋にタネをこぼした後は、越冬せずにそのまま枯れてしまいます。
- 夏から秋にかけて、やや緑がかった黄土色の穂をつけます。穂は茎の先端につきますが、そこから上に向かってつながるように苞葉がのびるため、穂はまるで茎の途中から出ているように見えます。
- ひとつの小穂は横から見ると、先がとがった楕円形のようなかたちです。それが4個から9個ほどかたまって、まるで金平糖のようなかたちの穂を形成しています。穂は成熟すると、外側を覆う鱗片ごとタネが脱落して、バラバラになります。
農薬にとても強い
ホタルイは、ホタルのいそうなところに生えることから、その名がつきました。この仲間は、似たような種類がいくつもあります。本家ホタルイは、水のきれいな自然豊かな湿地に多く、農薬を使う水田地帯にはほとんど見られません。一方のイヌホタルイも、ホタルイと同じ仲間で、やはり湿地に自生しますが、こちらは除草剤への耐性を持っているため、水田内にもよく生えてきます。
市内の分布状況
市内全域の水田とその周辺でごく普通に見られます。
生育を脅かす要因
- 開発
市内全域にごく普通で、今のところ絶滅の心配はありません。しかし湿地や水田に生えるため、埋め立てなどの人間活動が原因で、生育場所が失われてしまう傾向があります。
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