ソクズ(そくず)(レンプクソウ科 ニワトコ属)
ソクズ(そくず)(レンプクソウ科 ニワトコ属)
自生環境
林縁、道ばた など
原産地
日本在来
特徴
- 林の縁や空き地に生える多年草です。地下茎を横に伸ばしながら繁殖するため、しばしば群生します。ニワトコの仲間で、よく似ていますが、ニワトコが樹木なのに対してこちらは草です。そのためクサニワトコの別名もあります。
- ニワトコが春咲きなのに対し、ソクズは夏咲きです。草丈は1メートル以上になり、7月から8月ごろ、茎の先に小さな白い花を多数咲かせます。花は直径4ミリメートルほど。花びらは5枚あるように見えますが根元で全部つながってします(合弁花という)。
- 秋に、小さな丸い果実ができますが、結実率は低めです。果実の直径は4ミリメートルほどで、熟すとやや透きとおった朱色になります。蜜つぼは花の後もそのまま残りますが、黄色から緑色に変わり、目立たなくなります。
黄色い蜜壺がある
ソクズは夏になると小さな白い花をびっしりとつけますが、花自体は蜜を出しません。代わりに、花の集まりの中に、黄色く丸い壺(専門的には腺体という)があり、その中に蜜が入っています。これにどの程度、虫を呼ぶ効果があるか不明ですが、アリはよく蜜を飲みに来ています。アリが蜜つぼを求めて花の集まりの上を歩き回ることで、受粉が成り立っているのかもしれません。
市内の分布状況
林縁や空き地などに見られます。市内全域に自生しますが、普通種と呼べるほどの数ではありません。
生育を脅かす要因
- 開発
- 競合or駆逐
林縁や道ばたに生えるため、人間活動の影響を受けやすい傾向があります。また、このような場所は外来植物が繁茂しやすく、生育場所を奪われてしまう恐れがあります。
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