ニワトコ(接骨木)(レンプクソウ科ニワトコ属)
ニワトコ(接骨木)(レンプクソウ科ニワトコ属)
自生環境
林縁、道ばた など
原産地
日本在来
特徴
- 林の縁や道ばたなど、身近な場所に普通に見られる落葉低木から小高木です。樹木ですが、太い幹が目立つという感じではなく、株もとから比較的細い枝が何本も分かれ、しなだれるように長くのびていきます。
- 春、芽吹きとともに小さな白い花を咲かせます。ひとつひとつの花の直径は3ミリメートルから5ミリメートルほどですが、茎の先にびっしりとつくためよく目立ちます。6月から7月ごろに赤くて丸い果実ができますが、味が悪く食用には向きません。果実が黄色く熟すキミノニワトコという品種もありますが、稀です。
- 漢字で接骨木(セッコツボク)と書いて、ニワトコの読みを当てることもあります。古い時代、枝を煎じてつくった湿布を骨折した部分にあてて治療したことに由来すると考えられています。
顕微鏡観察にニワトコ
植物の顕微鏡観察で重宝したのが、このニワトコです。と言っても、ニワトコそのものが観察材料となったわけではなく、観察を手助けするための道具として最適だったのです。幹や枝の中には、発泡スチロールのような質感の、やわらかくて太い「髄」が詰まっています。顕微鏡で観察するためには検体を薄くスライスする必要がありますが、この髄にはさんで切るとうまくいくのです。
市内の分布状況
道ばたや林の縁などで、ごく普通に見られます。
生育を脅かす要因
市内全域にごく普通で、今のところ絶滅の心配はありません。しかし目の敵にしすぎるのは考えもの。地域に育つ野の花として、やさしく見守る気持ちを大切にしたいところです。
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