ホソミキンガヤツリ(細実金蚊帳吊)(カヤツリグサ科カヤツリグサ属)
ホソミキンガヤツリ(細実金蚊帳吊)(カヤツリグサ科カヤツリグサ属)
自生環境
湿地、水田、河川敷 など
原産地
不明
特徴
- 原産地不明の外来種で、水田などの湿った場所でごく普通に見られる1年草です。野田市を含めた関東内陸部で見られるものは、ほとんどがこのホソミキンガヤツリで、本物のキンガヤツリが分布するのは、暖地の海沿いなどに限られています。
- 夏から秋にかけて、茎の先にブラシ状の穂をたくさんつけます。
- 穂は初めうすい緑色ですが、やがて黄色みが強くなり、タネが成熟する頃には麦わら色になります。「金」の名のとおり、最盛期には穂が黄金色に輝いて見えます。
- キンガヤツリの仲間は、ムツオレガヤツリの別名で呼ばれることがあります。これは「六折れ」の意味で、穂が成熟すると軸ごとポキポキと折れてしまうことに由来します。
希少種から外来種へ
かつて国内のキンガヤツリは、すべてC. odoratusとされてきました。ところがあるとき、関東内陸部などで記録されているものは、本来のC. odoratusよりもタネが少し細いなど、微妙に異なることが分かりました。結果C. engelmanniiという別種であることが判明、ホソミキンガヤツリと名がつきました。キンガヤツリは在来の希少種ですが、ホソミキンガヤツリは外来種と考えられています。
市内の分布状況
市内全域の水辺で比較的普通です。一方、在来のキンガヤツリは市内では今のところ未確認です。
予想される被害
- 駆逐
- 農業被害
湿地環境は、今や貴重となった水生植物にとって、大切な生育場所です。そこにホソミキンガヤツリが侵入・繁茂すると、場所をめぐる競争が起きてしまう恐れがあります。
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