ゴンズイ(権萃)(ミツバウツギ科ゴンズイ属)
ゴンズイ(権萃)(ミツバウツギ科ゴンズイ属)
自生環境
山林、林縁 など
原産地
日本在来
特徴
- 林の縁などに生える、樹高3メートルから5メートルほどの落葉小高木です。日当たりを好む傾向があり、背の高い樹木が茂ってうっそうとした林内にはあまり生えません。幹はみずみずしく、特に春先は枝を切ると水が滴ってくるほどです。そのため西日本の一部ではショウベンノキとも呼ばれます。
- 初夏に、円錐形の花の穂を出します。小さな花が多数つきますが、直径3ミリ・メートルほどで薄い黄緑色であるため、あまり目立ちません。花びらとがくはかたちがほとんど同じで、それぞれ5枚ずつあります。
- 秋になると果実が赤く熟します。やがて果実の皮が割れて、中から黒くて光沢のあるタネが顔を出します。果皮の赤とタネの黒色のコントラストがよく目立ち、鳥さんに食べてもらえるようにアピールしています。
海水魚ゴンズイとの関係
海水魚にも、樹木と同じゴンズイと言う名前の魚がいます。両者の関連ははっきりせず、諸説があります。ひとつは、ゴンズイは体に鮮やかなしま模様が入るため、樹皮のしま模様をそれに見立てたというもの。もうひとつは、魚のゴンズイは有毒で食べられないし、木のゴンズイは材木がやわらかくて使えないと、どちらも人の役には立たないため、これが関係しているというものです。
市内の分布状況
市内全域、山林でごく普通に見ることができます。
生育を脅かす要因
開発
身近な場所に普通で、絶滅の心配はありません。ただ林縁や林道沿いを好むため、伐採の影響を受けやすい傾向があります。また、山林の開発は生育場所を奪う原因になります。
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