シロダモ(白だも)(クスノキ科 シロダモ属)
シロダモ(白だも)(クスノキ科 シロダモ属)
自生環境
山林、林縁、神社 など
原産地
日本在来
特徴
- シロダモは常緑広葉樹と呼ばれる、1年じゅう青々とした葉を茂らせ、幅の広い葉をつけるタイプの樹種です。これは温暖な気候に適応したタイプですが、その中でシロダモは比較的寒さに強いほうで、東北南部にまで自然の分布があります。
- 常緑ですが、春になるといっせいに芽吹いて、若葉が展開します。若葉は薄茶色の柔らかい毛にびっしりと覆われており、肌触りはふわふわです。葉は成熟すると表面の毛は無くなります。裏面はロウのようなものに覆われて白っぽい色をしています。
- 雌雄別株で、雄株・雌株ともに10から11月にくすんだ黄色い花を多数咲かせます。雌株はその後に果実ができますが、成熟するまでに約1年かかります。そのため、赤く熟した果実と花が同時に見られます。
葉のブツブツの正体は
植物の体内に産卵する昆虫の多くは、植物組織を独特なかたちに変形させた「虫こぶ」をつくります。シロダモの葉にできるブツブツも、シロダモタマバエという小さなハエがつくった虫こぶです。虫こぶは、幼虫を外敵から守る強力なシェルターですが、残念ながらシロダモタマバエコマユバチという寄生蜂には無効のようで、高確率で寄生されてしまっています。
市内の分布状況
市内全域でごく普通に見られます。鳥さんがタネを運ぶため庭に自然と芽生えてくることもあります。
生育を脅かす要因
今のところ特になし
市内全域にごく普通で、今のところ絶滅の心配はありません。しかし目の敵にしすぎるのは考えもの。地域の樹木として、やさしく見守る気持ちを大切にしたいところです。
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