イヌビユ(犬莧)(ヒユ科 ヒユ属)
イヌビユ(犬莧)(ヒユ科 ヒユ属)
自生環境
畑地、道ばた など
原産地
日本在来
特徴
- 日当たりのよい畑地にたくさん生える1年草です。5月頃から芽生え、夏から秋に緑色の穂を出します。草丈は30センチから50センチ程度で、直立というよりは斜めに立ちあがる傾向があります。
- 穂は緑色で、茎の先はもちろん、葉わきからも多数出穂します。雄花と雌花がありますが、1つの穂の中に両方が混じってつきます。花びらは3枚、雄しべは3本です。果実は成熟しても緑色のままであまり硬くならず、表面にしわがあります。
- ヒユの仲間は多数の外来種が入りこんでいて、いくつもの種類が同じ場所に混じって生えていることも珍しくありません。どれもよく似ていますが、イヌビユは葉先がへこむ傾向があり、これはほかの種類にはあまり見られない特徴です。
ヒユ科の代表種ヒユとは
イヌビユの名は、ヒユに似ていてヒユではないため、否定を意味する否(いな)を頭に冠し、それが変化してイヌになったものです。ヒユはヒユ科を代表する種で、古い時代にインドより渡来した野菜です。ジャワホウレンソウ、バイアム、ひゆ菜などとも呼ばれていて、葉を食べます。今はほとんど栽培されなくなりましたが、タネは市販されています。チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
市内の分布状況
市内全域に生え、畑とその周辺でごく普通に見ることができます。
生育を脅かす要因
・農薬
・競合
今のところ個体数も多く絶滅の心配はありませんが、生えている場所柄、除草剤などの影響を受けやすい傾向があります。また、ホソアオゲイトウなどの外来種に少し押され気味です。
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