オニドコロ(鬼野老)(ヤマノイモ科ヤマノイモ属)
オニドコロ(鬼野老)(ヤマノイモ科ヤマノイモ属)
自生環境
林縁、道ばた など
原産地
日本在来
特徴
- つる性の多年草で、いわゆる自然薯(ヤマノイモ)と同じような場所に生え、しばしば一緒に生えています。イモは横に向かってのび、何年もかけて太くなっていきますが、有毒で食べられません。表面に細かいひげ根が多く、これを「老人」に見立てて野原に生えるため、野老と書くと言います。
- 雌雄別株ですが、いずれも夏に葉わきから長い花の穂を出します。雄株の花の穂は横向きから上向きなのに対し、雌株の花の穂はのれんのようにぶら下がります。雌株のほうは秋になると細長い果実ができ、成熟すると花のように3つに開いて、中のタネを風とともに飛ばします。
- ヤマノイモは秋になると葉わきにむかごをつけますが、オニドコロはむかごはできません。また葉のかたちもヤマノイモに比べると丸みが強く、輪郭がうねうねとする傾向があります。
自然薯と間違えないで!
オニドコロはヤマノイモ(自然薯)そっくりですが、ジオスシンやジオスコリンなどの有毒成分を含み、間違って食べてしまうと非常に危険です。ヤマノイモ掘りは、地上部が枯れた頃になりますが、イモのかたちはまったく異なります。ヤマノイモのイモは1本で、下に向かって地中深くにのびるのに対し、オニドコロのイモは枝分かれが多く、横に向かってのびる傾向があります。
市内の分布状況
市内全域に分布。林の縁でよく見られます。
生育を脅かす要因
今のところ特になし。
市内全域にごく普通で、今のところ絶滅の心配はありません。しかし目の敵にしすぎるのは考えもの。地域に育つ野の花として、やさしく見守る気持ちを大切にしたいところです。
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