サワラ(椹)(ヒノキ科 ヒノキ属)
サワラ(椹)(ヒノキ科 ヒノキ属)
自生環境
山林、神社 など
原産地
日本在来
特徴
- 日本固有の樹種で、もともと山地に自生していたものですが、スギやヒノキと同様に材木を採るために広く植林されています。ただ名前の由来がサワラギ(さわらかな木、さわらかはやわらかいの意味)であるとおり、材木がやわらかくて傷つきやすいため、スギやヒノキほどの人気はありません。
- 雌雄同株ですが、雄花と雌花が別々に咲きます。雄花は空気中に大量の花粉をまき散らすため、スギやヒノキほどではないものの花粉症の原因になります。雌花は受粉液を出し、雄花からの花粉がつくと、液ごと吸いこんで受粉します。秋、直径7ミリメートルほどの「球果」が枝いっぱいにつきますが、これは松かさのようなもので、果実ではありません。
- 庭木や生垣用にいろいろな園芸品種があります。代表的なのは、枝葉が長く糸状に垂れさがるヒヨクヒバ(イトヒバ)です。
サワラはX、ヒノキはY
ヒノキとサワラはよく似ていますが、枝葉を裏返した時の白い部分の模様から容易に判別できます。この白い部分は、正式には気孔線(気孔帯)と言い、気孔(空気の出入り、水の蒸散に関係する器官)が集まったものです。この部分が、サワラはX、ヒノキはYのかたちをしています。この見分け方は園芸品種でも有効です。ヒノキ、サワラどちらの園芸品種か知りたいときも気孔線で判断できます。
市内の分布状況
山林に野生株がありますが、これが本当の自生かどうかは不明です。
生育を脅かす要因
今のところ特になし
在来種ですが、市内では大半が植栽、またはそこからの野生化株と考えられます。真の自生があるかどうか不明ですが、現時点では生態系の観点からの保護は特に必要ありません。
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