コギシギシ(小羊蹄)(タデ科ギシギシ属)

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ページ番号 1026681 更新日  令和3年5月24日 印刷 大きな文字で印刷

コギシギシ(小羊蹄)(タデ科ギシギシ属)

コギシギシの図鑑

自生環境

河川敷、水辺など

原産地

日本在来

特徴

  • 大きな河川の周辺は、大雨のたびにあふれた川の水によって表土が激しくかき混ぜられます。このような場所を氾濫原(はんらんげん)と言い、コギシギシは氾濫原に適応した種類です。人間活動に伴い氾濫原が荒れてしまっているため絶滅危惧種になっていますが、市内では今のところ比較的普通に見られます。
  • 30センチメートルから50センチメートルほどの高さになる多年草とされますが、土のかく乱の状況によって大きく左右されます。ときに10センチメートルにも満たない小さな姿で結実していることもあります。また結実後に枯れる1年草としての生活を送っている株も少なくないと思われます。
  • 花や果実は葉のわきに輪になってつき、花の輪と花の輪の間にはすき間があります。また果実期にタネを覆う3枚の花被片は、3枚とも大きな粒体があり、縁は鋭い刺状に切れ込みます。花被片は成熟するとわら色になり、赤みは帯びません。

コギシギシの画像その1。外花被片/内花被片。茎の上のほうまで葉がつく。花の輪と花の輪の間にスキマがある。葉わきに小さな花が輪になってつく。

コギシギシの画像その2。粒体/内花被片。花の後、内花被片が大きくなってその中にタネが1個できる。大きく育っても草丈はせいぜい50センチメートル程度。

コギシギシの画像その3。成熟しても赤みを帯びない。タネ。3枚とも粒体があり、その大きさは同じ。縁に刺のようなギザギザが3から4本。葉脈は赤くならない。

コギシギシ系の雑種

ギシギシの雑種のうち、コギシギシをかた親とするものとしてはナンキンギシギシ(もう片方の親はギシギシ)、コエゾノギシギシ(もう片方の親はエゾノギシギシ)、アレチコギシギシ(もう片方の親はアレチギシギシ)が知られています。市内ではナンキンギシギシとアレチコギシギシが見出されています。また、ナガバギシギシとコギシギシの自然交雑(現在日本名なし:筆者はナガバコギシギシの和名を提唱)と推定されるものも見つかっています。

市内の分布状況

利根川や江戸川の河川敷を中心に、湿地に多く生えます。突然大発生したり、消滅したりと神出鬼没です。

市内の分布状況の図

生育を脅かす要因

  • 開発
  • 乾燥化

今のところ水辺に普通ですが、埋め立てや過度の除草などが原因で、乾燥化が進行している場所も少なくありません。乾燥化は水辺の生態系をダメにする原因になります。

外来生物法など

環境省…絶滅危惧2類(VU)
千葉県…要保護生物(C)

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