マユミ(真弓)(ニシキギ科ニシキギ属)
マユミ(真弓)(ニシキギ科ニシキギ属)
自生環境
山林、林縁 など
原産地
日本在来
特徴
- 雑木林の縁などに生える、高さ3メートルから5メートルほどの落葉樹です。鳥さんがタネをあちこちに運ぶため、思いがけないところから育っていることもありますが、明るい場所を好む樹種なので、林内のうっそうとした場所にはほとんど生えません。
- 枝はあまり太くならず、華奢な印象がありますが、とてもしなやかで簡単には折れません。そのため古くは弓の材料に使われました。ニシキギとはちがい、枝に翼はありません。新芽は山菜として食用になります。また葉は秋になると鮮やかに紅葉します。
- 5月から6月ごろ、春に新しくのびた枝のつけ根に直径1センチメートルほどの薄緑色の花を多数咲かせます。果実は成熟するにつれ果皮(果実の皮)がピンク色になります。秋になると果皮は4つに割れ、真っ赤な種子が顔を出します。種子はふつう4個で、すぐには落下せず、果皮の縁にくっつくようにぶら下がります。
弓矢のほかにも…
枝がとてもしなやかで折れにくいことから、古くは弓をつくるのに使われました。名前の由来もそこからきています。しかしマユミの木材の用途はそれだけではありません。材の質がとても緻密で美しいことから、こけしや櫛、将棋の駒、箱物など、、細かい加工を伴う木工品に広く使われています。また木目がなくやわらかいことから、ハンコを掘るのにも最適で印材としても使われます。
市内の分布状況
市内全域に分布します。鳥さんがタネを運ぶため、思いがけないところで育っていることもあります。
生育を脅かす要因
- 荒廃
- 開発
市内では比較的多く見られる樹種ですが、やはり雑木林の開発や伐採などの影響を受けて、ひところ前に比べるとずいぶん少なくなってしまった感があります。
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