マスクサ(桝草)(カヤツリグサ科スゲ属)
マスクサ(桝草)(カヤツリグサ科スゲ属)
自生環境
林縁、野原、道ばた など
原産地
日本在来
特徴
- 地味な草であるため見過ごされがちですが、身近な場所によく生えている高さ30から70センチメートルくらいのスゲの仲間です。日当たりがよくやや湿った場所を好みます。多年草なので、ひとつの株は何年も生き続けます。
- 茎や葉は明るい緑色(黄色みがかることも)で、光沢があります。同じ仲間のヤブスゲに似ていますが、葉の幅が広めで、大きく育っても地面に覆いかぶさるようにしなだれることはありません。
- 5月から7月ごろ、立ちあがった茎の先に、小穂がちょぼちょぼと間隔を置いてつきます。小穂に対応して、葉と同じかたちの長い苞があります。小穂は大半が雌花で、根もとのほうにわずかな雄花が混じります。雌花の果胞はヤブスゲよりも幅広でぷっくりと丸みを帯びたかたちをしています。果胞の先から出る雌しべの柱頭は先が3つに分かれています。
マスクサのマスとは
カヤツリグサの仲間の茎を適当な長さに切って、1人が茎の端を、もう1人が反対側の茎の端を持ち、両端から2つに裂いていくと、うまくいくと大きな四角形となります。失敗することも多いため子どもたちにとって「相性占い」の素材に使われます。マスクサのマスは桝、つまり計量に使われる四角い木箱のことで、相性占いが成功したときの四角形をそれに見立てたものです。
市内の分布状況
地味なため見過ごされがちですが、市内全域に普通に生えています。
生育を脅かす要因
今のところ特になし
市内全域にごく普通で、今のところ絶滅の心配はありません。しかし目の敵にしすぎるのは考えもの。地域に咲く野の花として、やさしく見守る気持ちを大切にしたいところです。
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