ヤブスゲ(藪菅)(カヤツリグサ科スゲ属)

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ページ番号 1027280 更新日  令和3年5月27日 印刷 大きな文字で印刷

ヤブスゲ(藪菅)(カヤツリグサ科スゲ属)

ヤブスゲの図鑑

自生環境

林縁、野原 など

原産地

日本在来

特徴

  • 林の縁など明るい日かげに生え、しばしば群生する多年草です。地下茎を出さずに、何年もかけてこんもりとした茂みをかたちづくります。年数の経過したものでは、抱えるくらいの大きさとなり、根張りも強く、簡単には引き抜けないほどになります。
  • 葉はとても細く、しばしば50センチメートル以上の長さになるため、まるでわらを敷いたように、地面に覆いかぶさるようにしなだれていることも珍しくありません。初夏に茎が立ちあがり、葉と同じかたちの苞葉と小穂が数個ずつつきます。小穂の大半は雌花で、つけ根に雄花が少しつきます。雌花の果胞は細長く、先がとがります。
  • 全国を対象にした環境省レッドリストでは選定外ですが、千葉県レッドリストでは要保護生物になっています。千葉県に限らず、都道府県単位でレッドリストに記載しているところがいくつかあるため、今後の動向に注意したい草のひとつです。

ヤブスゲの画像その1。雌しべの柱頭は2つに分かれる。小穂/雌花/雄花。花期。

ヤブスゲの画像その2。果胞は細長く先がとがる。小穂/果胞。果実期。

ヤブスゲの画像その3。多数の細長い葉が出て、しなだれるように覆いかぶさる。苞葉。穂には葉と同じかたちの長い苞葉がある。

スゲの仲間の果胞とは

スゲの仲間を図鑑で調べていると、果胞(かほう)という言葉がたびたび登場します。果胞の正体は、雌花の本体を包んでいる「壺」のような部分で、その先から飛び出る糸のようなものが雌しべの先端部分、柱頭です。果胞の状態は、スゲの仲間を見分ける上でとても重要です。また果胞から飛び出した柱頭が何本に分かれているかも、欠かすことのできないチェックポイントです。

市内の分布状況

林の縁などで見られます。市内では北部地域から関宿地域で確認していますが、精査するともっと広域にあるかもしれません。

市内の分布状況の図

生育を脅かす要因

  • 開発
  • 競合

地味な草なので、存在に気づかれないまま消滅させてしまうおそれがあります。また背の高い外来種との競合も見られ、適度に草刈りすることで群落が維持できると考えられます。

レッドリスト

環境省:リスト上で記載なし
千葉県:要保護生物(C)

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