アオガヤツリ(青蚊帳吊)(カヤツリグサ科 カヤツリグサ属)
アオガヤツリ(青蚊帳吊)(カヤツリグサ科 カヤツリグサ属)
自生環境
湿地、あぜ、水辺 など
原産地
日本在来
特徴
- 日当たりのよい湿った場所に生え、しばしば他のカヤツリグサ類といっしょに生えています。比較的乾燥した場所に生えることも多く、砂利地や道ばた、畑地などでも見かけます。
- 草丈は10センチメートルから30センチメートルほどですが、茎の高さは環境に応じてかなり変動します。特に秋になって発芽したものは5センチメートルにも満たない極小の状態で穂を出すこともしばしばです。晩秋の極小型は、稲刈り後の水田や、干上がったため池の底、河川敷の川岸付近などに多く見られます。
- 夏から秋にかけて、茎の先に多数の緑色の小穂がかたまってつきます。名前の「青」は緑色のことで、穂の色にちなみます。同じ仲間のシロガヤツリに似ていますが、穂の輪郭がトゲトゲとして見えます(シロガヤツリの穂の輪郭はなめらか)。
花序枝を出すことも
カヤツリグサの仲間は、茎の先から花序枝(かじょし)と呼ばれる枝を出し、その先に穂をつけるため、まるで線香花火の火花が飛び散っているように見えます。一方で、花序枝を出さない種類もあり、アオガヤツリもその一つ。茎の先に塊状の穂が1つつきます。しかしアオガヤツリの中には、短いながらも花序枝を出す株があります。花序枝の長さや数は決まっておらず、同じ株の中でもバラバラです。
市内の分布状況
市内全域に分布し、水田地帯や河川敷などの湿った場所に生えています。
生育を脅かす要因
- 競合
- 農薬
- 乾燥化
市内では比較的普通に見られます。ただそれほど強い草ではないため、外来種がはびこると生育場所を奪われる恐れがあります。また農薬や土地の乾燥化も脅威となります。
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