ワレモコウ(吾木香)(バラ科ワレモコウ属)
ワレモコウ(吾木香)(バラ科ワレモコウ属)
自生環境
土手、野原 など
原産地
日本在来
特徴
- 定期的に草刈りが行われるような日当たりのよい草原に生える多年草です。市内では利根川や江戸川、利根運河の土手の斜面草地に多く見られます。根茎は太くてがっしりと根を張り、引っ張っても簡単には抜けません。
- 小葉は楕円形で縁はギザギザしています。小葉の枚数は5から13枚です。葉をもむとほんのりスイカのような匂いがします。早朝には、葉から排出された水分が、縁に水玉となってぶら下がる様子がよく見られます。
- 茎は上部でさかんに枝分かれをし、高さ1メートルほどになります。そして8から9月頃、茎の先に長さ1から2センチメートルほどの花の穂がつきます。花に花びらは無く、4枚の赤紫色の萼が花びらのように見えます。がくの色は花が終わった後もしばらく残ります。
名前の由来に諸説あり
平安時代にはすでにその名前が使われていたというワレモコウ。以降、さまざまな古典文学にも登場し、身近な秋の野花として親しまれてきました。しかしその名前の由来ははっきりせず、さまざまな説があります。それに対応して、吾亦紅、吾木香、割木瓜など充てる漢字もさまざまです。その中のひとつ吾木香は、根に芳香があるキク科植物のモッコウ(木香)にちなむと言います。
市内の分布状況
市内では利根川、江戸川、利根運河の堤防に多く自生しています。
生育を脅かす要因
- 競合
- 開発
定期的に草刈りが行われるような昔ながらの草原環境を好みます。しかしこのような草原はどんどん少なくなり、残された場所も外来種の繁茂などで環境は悪化しています。
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