ヒメコウゾ(姫楮)(クワ科カジノキ属)
ヒメコウゾ(姫楮)
自生環境
林縁、道ばた など
原産地
日本在来
特徴
- 比較的日当たりのよい林の縁などに普通に生えています。野鳥が果実を食べタネをあちこちに運ぶため、道ばたや空き地などいたるところで幼木を見ることができます。落葉低木で、樹高は2メートルから5メートルほどになります。
- 葉の形は変化に富み、切れ込みがほとんど無いものから、虫食い状に深くえぐれたようなものまで多彩です。同じ枝の中にもさまざまな形が混じります。葉の表側は短い毛が多く、さわるとざらつきます。
- 花期は4月から5月頃で、新芽の展開とともに開花します。雌雄同株ですが雄花の穂と雌花の穂が別々につきます。いずれの穂も直径1センチメートルほどの球形です。初夏にオレンジ色の果実ができます。この果実はやや食感が悪いものの甘みがあり、生食可能です。
紙の原料コウゾのかた親
コウゾ、ミツマタ、ガンピ。この3種類の木は、和紙の三大原料として知られています。そのうちコウゾ(楮)は、クワ科カジノキ属の落葉低木で、ヒメコウゾとカジノキの交雑によってできた雑種です。ヒメコウゾとコウゾはよく似ていて見分けは難しいのですが、コウゾは滅多に結実しないなどのちがいがあります。ヒメコウゾの樹皮もコウゾ同様に和紙の原料として使うことができます。
市内の分布状況
市内全域に分布しています。林の縁などにたくさん生えています。
生育を脅かす要因
今のところ特になし
市内全域にごく普通で、今のところ絶滅の心配はありません。しかし目の敵にしすぎるのは考えもの。地域に咲く野の花として、やさしく見守る気持ちを大切にしたいところです。
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