アイノコシラスゲ(合いの子白菅)(カヤツリグサ科スゲ属)
アイノコシラスゲ(合いの子白菅)(カヤツリグサ科スゲ属)
自生環境
河川敷 など
原産地
日本在来
特徴
- 河川敷など、川べりの湿った草地に生える多年草です。全国的に見ても稀な植物です。シラスゲとヒゴクサの自然交雑種と考えられていますが、雑種ではないかもしれません。
- 他のスゲの仲間と同様に5月から6月頃に穂を出します。穂が出る頃の草丈は30センチメートルから80センチメートルほどで、一番上に雄小穂(雄花の集まり)が1本、その下に雌小穂が2本から4本(雌花の集まり)がつきます。雌小穂は円柱形で、雌しべの柱頭は3つに分かれています。果苞はぷっくりと膨らみ、先がキュッとすぼまった形をしています。雌小穂はふつう柄が無く、斜め上を向きますが、ときに柄が出て垂れ下がることもあります。
- 地下茎が横に長くのびます。葉の表側はやや青みがかった緑色で、裏は粉白色です。
雑種説もあるけど
異なる2つの種類どうしが交雑してできた雑種を「種間雑種」と言います。かつて種間雑種と推定される植物の名前には、アイノコ(合いの子)またはアイ(合い)とつけられる傾向がありました。アイノコシラスゲも同様の理由でつけられた名前で、発見当初はヒゴクサとシラスゲの雑種と推定されていました。ただ、「雑種ではないのでは?」という指摘もあります。
市内の分布状況
現時点では限られた場所でしか見つかっていません。ただ、今後調査が進めば、新しい自生地が見つかるかもしれません。
生育を脅かす要因
・産地限局
全国的に見ても報告が少なく、野田市周辺でもかなり珍しい存在です。ただ知名度がとても低く、調査が及んでいない種類であるため、まずは実態把握に努める必要があります。
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