イガガヤツリ(毬蚊帳吊)(カヤツリグサ科カヤツリグサ属)
イガガヤツリ(毬蚊帳吊)(カヤツリグサ科カヤツリグサ属)
自生環境
湿地、河川敷、海岸 など
原産地
日本在来
特徴
- 日当たりのよい湿った場所に自生する小さな1年草です。背の高い草が少なくて土が見えているような環境(裸地)を好みます。海辺に多いとされていますが、海から離れている野田市内でもところどころに分布しています。
- 草丈10センチメートルから20センチメートルほどで、株もとから多数の茎が立ち上がります。そして夏から秋にかけ、茎のてっぺんに赤茶色の花の穂が固まってつきます。穂の直下に、葉と同じ形の「苞葉」が数枚つきます。
- ひとつひとつの小穂は赤茶色で扁平、先はとがります。多数の小穂が茎の先に密集してつくため、その姿はあたかも「栗のイガ」のように見えます。名前の由来はここから来ています。ふつうは花序枝を出しませんが、ときに花序枝が数本出ることがあります。雌しべの柱頭は先が2つに分かれています。
イガガヤツリ亜属の代表種
カヤツリグサ科カヤツリグサ属は日本に約40種、世界に約800種もある、とても大きなグループです。そこで属内をさらにいくつかのグループ(亜属)に分けることもあります。カヤツリグサ属内の亜属のひとつにイガガヤツリ亜属というものがあります。市内に自生しているカヤツリグサ属植物のうち、イガガヤツリ亜属に細分されるものとして、本種のほかにアゼガヤツリとカワラスガナがあります。
市内の分布状況
市内全域の水辺に生えるものの、散発的で数は少なめです。
生育を脅かす要因
- 競合
- 開発
市内全域に分布するものの、数はそんなに多くはありません。そのため背の高い外来種の繁茂したり、開発などで自生地が失われると、一気に数を減らす可能性があります。
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