カエデドコロ(楓野老)(ヤマノイモ科ヤマノイモ属)
カエデドコロ(楓野老)(ヤマノイモ科ヤマノイモ属)
自生環境
山地、林縁 など
原産地
日本在来
特徴
- 山地に自生する多年草で、西日本に多く自生しています。自然分布域のはずれに位置している関東付近では個体数が少なく、滅多に見られません。太い根を横にのばしながら広がっていきます。いわゆる自然薯の仲間ではありますが、有毒です。
- 茎はつる性で、草木に絡みつくようにしながらどんどんのびていきます。葉は掌状に切れ込みます。葉柄のつけ根には2本の刺のようなものがあります。葉は乾燥しても真っ黒にはなりません。
- 夏、葉のわきから花の穂を出し、ややオレンジがかった黄色い花を多数咲かせます。雌雄別株です。雌株は花後に果実の穂がぶら下がります。穂は下向きですが、個々の果実は上向きにつきます。果実は成熟すると少し開き、すき間から薄い翼のついたタネが顔を出します。タネは風の力によって運ばれます。
カエデとモミジがある
ヤマノイモの仲間の中は国内に17種ほどあり、その中で名前が似たものとして、カエデドコロとモミジドコロの2つがあります。モミジドコロは正式にはキクバドコロと言い、本州から九州の山地に自生します(市内には分布しません)。両者は見た目もよく似ていますが、キクバドコロは葉の切れ込みの先がとがり、葉柄のつけ根には刺はありません。またキクバドコロは葉が乾燥すると黒くなります。
市内の分布状況
西日本に多く見られる植物です。千葉県は分布の境界付近にあるためか、数はかなり少なめです。
生育を脅かす要因
- 分布境界
- 開発
千葉県は自然分布の境界に位置するのでしょう。県内の自生地はわずかです。もともと風前の灯火状態であるところに開発の手が及ぶと、一発で絶滅する恐れがあります。
レッドリスト
千葉県…最重要保護生物(A)
環境省…なし
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