ワセオバナ(早生尾花)(イネ科サトウキビ属)
ワセオバナ(早生尾花)(イネ科サトウキビ属)
自生環境
海辺の草地、土手 など
原産地
日本在来
特徴
- 海辺や川岸、湖岸など、日当たりの良い草地に生えています。砂地の環境を好む傾向にあり、特に海辺に多いことからハマススキの別名もあります。穂の雰囲気が似ていることから名前に尾花(おばな:ススキの異名)とありますが、ススキではなく、サトウキビの仲間です。
- 茎は直立し、1.2メートルから2メートルくらいの高さになります。茎にショ糖を含むため、かじるとほんのり甘みがあります。葉は長さ40センチメートルから60センチメートルほどで、真ん中を貫く白い脈がよく目立ちます。葉の縁がとても鋭いので手を切らないように気をつけてください。
- 8月から9月ごろ、ススキよりも一足先に穂をつけます。穂は長さ30センチメートルくらいでススキを縦長にしたような形をしています。種が成熟してくるとふわふわした感じになり、銀白色に輝きます。
野生のサトウキビ
サトウキビはインド原産の多年草で、茎の節に大量のショ糖を含むことから、砂糖の原料として重要な作物です。ただ寒さにとても弱いため、国内での生産は沖縄などの暖地に限られます。このワセオバナもサトウキビと同じ仲間ですが、本州(関東地方以西)にも自然分布があり、比較的寒さに強い種類です。さすがにサトウキビほどではありませんが、茎にはかすかに甘みがあります。
市内の分布状況
利根川や江戸川の土手に見られますが、数は少なく、限定的です。
生育を脅かす要因
- 開発
堤防斜面の草地に生えていますが、市内では分布が限られています。今のところ環境は安定しているものの、堤防強化工事などが行われると、姿を消す可能性があります。
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