チチコグサ(父子草)(キク科チチコグサ属)
チチコグサ(父子草)(キク科チチコグサ属)
自生環境
野原、林縁、芝地 など
原産地
日本在来
特徴
- 日当たりがよく乾いた山野に生える多年草です。芝地や林縁など、あまり背の高い草が生えていないような場所や土がむき出しになっているような場所に多く見られます。
- 株もとから何枚もの細長い葉を出します。そしてそれとは別に、株もとから四方に茎を出し、地を這うようにのびます。しばしば茎の節から根を出しながら繁殖していきます。葉の表側は深緑色で、裏側は綿毛に覆われて白っぽい色になっています。茎もびっしりと綿毛に覆われ、白っぽく見えます。
- 茎は途中から立ち上がるようにのび、高さ15センチメートルから30センチメートルほどになります。5月から10月ごろ、茎の先に多数の小さな淡茶色の頭花がかたまりになってつきます。頭花の下には葉と同じ形の苞葉が数枚あります。タネには綿毛があり、成熟すると綿帽子が開いて、風とともに遠くに運ばれていきます。
母子があれば父子もある
黄色い花を咲かせるハハコグサに対し、茶色くてどこか渋い感じがすることからチチコグサと名づけられました。近年増加傾向にある近縁の外来種は、同様に茶色い花を咲かせるものが多いからか、父子系の名前がつくものが目立ちます。チチコグサモドキ、ウラジロチチコグサなどがその例です。一方の母子系の名としては、カワラハハコ、ハハコヨモギなどがあり、在来種に多い傾向があります。
市内の分布状況
市内全域に分布しています。ただハハコグサに比べると数は少なめです。
生育を脅かす要因
- 競合
- 開発
- 農薬
身近な場所に生えるため、土地の開発やアスファルト化、除草剤の使用など、人間活動の影響を受けやすい傾向にあります。また背の高い草との競争にはあまり強くありません。
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