ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)(シソ科 オドリコソウ属)
ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)(シソ科 オドリコソウ属)
自生環境
道ばた、野原、畑地 など
原産地
ヨーロッパ
特徴
- 世界じゅうに広がる越年草で、日本には明治時代に渡来しました。現在はホトケノザやオオイヌノフグリなどとともに、春の野に咲く花としておなじみの存在となっています。日あたりがよく暖かい場所では、冬の間もよく咲いています。
- 開花が近づくと茎が立ちあがり、そこに葉が密について、まるでクリスマスツリーのような姿になります。茎の上の方につく葉は赤紫色に色づきます。この葉のすき間からピンク色の細長い花が次々と顔を出します。ごく稀に白い花を咲かせる株があり、それはシロバナヒメオドリコソウと呼ばれます。
- 花後、がくに包まれるようにして4個のタネができます。タネには白いエライオソームがついており、エライオソーム目当てでやってきたアリにタネを託し、遠くに運んでもらっています。
葉色の変化に注目しよう
ヒメオドリコソウの葉は、ふつう少し青みがかった明るい緑色です。しかし冬の間は、厳しい寒さに当たって紅葉していることも珍しくありません。また花期が近づいて茎が立ちあがってくると、上の方に赤紫色の葉がつきます。ただ白花種のシロバナヒメオドリコソウは、茎上部の葉が緑色のままです。春の終わり、枯れる直前には、葉色があけぼの色やあんず色に染まります。
市内の分布状況
市内全域、身近な場所にごく普通に生えています。
予想される被害
- 駆逐
日本に定着してかなりの年月が経ち、生態系の中にうまく溶けこんだようです。ただ繁殖力が強く、他の在来種の生育場所を奪う可能性があり、引き続き動向には留意が必要です。
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