スベリヒユ(滑り莧)(スベリヒユ科スベリヒユ属)
スベリヒユ(滑り莧)(スベリヒユ科スベリヒユ属)
自生環境
道ばた、畑地、荒れ地 など
原産地
日本在来
特徴
- 真夏の炎天下の畑で、猛暑や乾燥に負けずに元気に育っているのをよく見かけます。いわゆる多肉植物のひとつで、茎や葉は厚く、中にたっぷり水分を蓄えています。また砂漠仕様の光合成システム(CAM)を持っており、これが乾燥への耐性を一層強めています。
- 茎や葉をつぶすとぬめりがあります。名前の「滑り」はこのぬめりにちなんでいるという説もあります。また古くは「伊波為都良(いはいつる:祝い蔓の意味)」と呼ばれ、お祝い事のときに軒先に飾ったと言います。これは炎天下でも枯れない強靭な生命力から縁起物とされたためです。
- 夏から秋にかけて、茎の先に直径6ミリメートルから8ミリメートルほどの小さな花を咲かせます。花が開くのは朝のうち数時間のみです。夏の花壇でおなじみのポーチュラカはスベリヒユの仲間です。
野菜としても利用される
タチスベリヒユは茎が立ち上がって大きな葉をつけるもので、食用に改良されたスベリヒユの変種です。日本ではなじみの薄いものですが、ヨーロッパではサマーパースレインやプルピエなどと呼ばれ、野菜としてサラダやおひたし、スープなどに利用されています。じつはスベリヒユそのものも立派な食べられる野草で、東北地方などでは「ひょうな」と呼ばれ、野菜として利用されています。
市内の分布状況
市内全域、身近な場所にごく普通に生えています。
生育を脅かす要因
今のところ特になし
市内全域にごく普通で、今のところ絶滅の心配はありません。しかし目の敵にしすぎるのは考えもの。地域に咲く野の花として、やさしく見守る気持ちを大切にしたいところです。
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