オキジムシロ(雄雉蓆)(バラ科キジムシロ属)
オキジムシロ(雄雉蓆)(バラ科キジムシロ属)
自生環境
荒れ地、道ばた、河川敷 など
原産地
ヨーロッパ
特徴
- ヨーロッパ原産の1年から越年草で、国内では1950年代に横浜で発見され、じわじわと増加傾向にあります。日当たりの良い湿った場所を好みますが、乾燥にも比較的強いため市街地の道ばたや砂利地のような場所にも生えています。
- 茎は枝分かれしながら斜めに立ち上がり、高さ40センチメートルくらいになります。葉は「羽状複葉」で、7枚から11枚の小葉が羽根のようにつきます。個々の小葉には切れこみがあります。主な花期は5月から7月であるものの、気温などの条件さえ揃えば開花・結実可能なため、それ以外の季節でも花を見ることがあります。
- 市内の河川敷などでよく見かけるコバナキジムシロと似ていますが、コバナキジムシロの花びらは長さ1ミリメートルと極小なのに対し、オキジムシロの花びらは長さ2.5ミリメートルから3ミリメートルほどあります。
名前の「オ」は雄
本種の日本語名は「オオ」キジムシロではなく、「オ」キジムシロです。このオは雄のことで、キジムシロに似てどこか雄々しい雰囲気があることから名づけられたものと推定されます。
オヤブジラミ(雄藪虱)、オヘビイチゴ(雄蛇苺)、オガルカヤ(雄刈萱)など、身近な野草の中にはオオ(大)ではなく、オ(雄)が冠された植物が意外に多く見られます。
市内の分布状況
市内全域、身近な場所に生えています。特に湿った場所で多く見かけます。
生育を脅かす要因
- 駆逐
比較的おとなしい性質の草ですが、河川敷などの希少種が多い環境を好む傾向があります。そのためこれらの希少種との間で、場所をめぐる競争が起きる可能性があります。
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