メアゼテンツキ(雌畦点突)(カヤツリグサ科テンツキ属)
メアゼテンツキ(雌畦点突)(カヤツリグサ科テンツキ属)
自生環境
湿地、あぜ など
原産地
日本在来
特徴
- 日当たりの良い湿った場所に生え、水田周辺に多く見られます。ヨシやガマなどの背の高い草が茂っている場所よりも、草の量が少なく、土がある程度見えているような場所を好みます。
- 小形の1年草で、株元から多数の茎や葉を出して草丈は10センチメートルから20センチメートルほどになります。7月から11月、茎の先から数本の細い花序枝をのばし、しばしば枝分かれしながらその先に長さ4ミリメートルから7ミリメートルほどの細長い小穂を1個ずつつけます。
- 小穂の鱗片には短い芒があります。よく似た仲間のアゼテンツキはこの芒が長くて反り返り、毛羽立って見えます。柱頭は先が2つに分かれます。柱基(柱頭のつけ根でタネへとつながる部分)には長い毛があります。タネの表面に模様はありません。
確実な同定はタネを見る
テンツキの仲間は日本に約30種あるとされますが、どれも外見はとてもよく似ていて、その見分けは簡単ではありません。ぱっと見で明らかに区別できるものはともかく、そうでないものは、成熟した穂をばらして中からタネを取り出し、それをルーペで確認する必要があります。タネの形や表面模様、柱頭がいくつに分かれているか、また、毛の生えかたなどが観察ポイントになります。
市内の分布状況
市内全域の水田周辺など、湿った場所に生えています。
予想される被害
- 競合
- 乾燥化
- 農薬
水田周辺に生える小さな草であるため、農薬の影響を受けやすい傾向にあります。また他の草との競争や、土の乾燥にも弱く、ふとしたきっかけで姿を消してしまう繊細な草です。
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