ツタ(蔦)(ブドウ科 ツタ属)
ツタ(蔦)(ブドウ科 ツタ属)
自生環境
道ばた、山林 など
原産地
日本在来
特徴
- 山林とその周辺でごく普通に見られる落葉性のつる植物で、吸盤で張りつきながら木々の幹をよじ登っていく姿をよく見かけます。一方で、住宅地や道ばたなどの身近な場所にも多く、このような場所ではフェンスや壁に張りつきます。
- 葉はフォークのように3つに裂けるものが目立ちますが、そのかたちは多様でいろんな形状のものが混じります。秋に鮮やかに紅葉した後、冬は落葉します。そのため夏に葉があるツタという意味でナツヅタとも呼ばれます。
- 初夏に、小さな緑色の花を多数咲かせます。ただ葉に隠れるようにして咲くため、あまり気づかれない傾向があります。果実は秋に黒く熟しますが、やはり葉陰にひっそりとつくためあまり目立ちません。
平安時代の甘味料
平安時代には、このツタが甘味料の原料として使われていたとのことです。ツタのつるから樹液を採取し、煮詰めて使ったようです。そのことから、古くはツタのことをアマヅラ(甘蔓)とも言ったそうです。現代で使われている植物由来の甘味料と言えば、サトウキビやテンサイ(サトウダイコン)、サトウカエデなどが挙げられます。今はツタは使われていませんが、どんな味なのか興味深いですね。
市内の分布状況
市内全域にごく普通です。山林周辺に多いですが、街中でもよく見かけます。
生育を脅かす要因
- 今のところ特になし
市内全域にごく普通で、今のところ絶滅の心配はありません。しかし目の敵にしすぎるのは考えもの。地域に育つ植物として、やさしく見守る気持ちを大切にしたいところです。
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