ナガミヒナゲシ(長実雛罌粟)(ケシ科 ケシ属)
ナガミヒナゲシ(長実雛罌粟)(ケシ科 ケシ属)
自生環境
道ばた、畑地、荒れ地 など
原産地
地中海沿岸
特徴
- 国内では、1961年に東京で発見された後、しばらくは比較的珍しいものでしたが、2000年代に入ってから爆発的な勢いで広がり、今ではすっかり初夏の景色の1つとして定着しています。日本では特に区別はされていませんが、原産地では花の形などからいくつかの亜種に分けられています。
- 4月から5月ごろにいっせいに開花します。花はオレンジ色で黒い斑紋が入ることもあります。花びらはふつう4枚ですが、枚数はしばしば変動します。また花の大きさは環境によって大きく変動し、同じ種類とは思えないほど小さな花をつけることもあります。
- 果実は円柱形で上向きにつきます。この中には砂粒のように細かいタネがぎっしりと詰まっています。種子生産力がとても強く、1株で15万粒ものタネがつくられるとも言われています。
都市化が繁殖を手助けか
ナガミヒナゲシは21世紀に入ってから爆発的な勢いで広がりました。この急拡大にはさまざまな理由が複雑に絡み合ってます。その最大の理由は、タネが砂粒のように細かく、雨の日にタイヤにつくなどして車が広げたというものです。また、都市化で冬の気温が高くなり株がよく育って種子生産力が高めらている、花がきれいだから刈られずに残されているなどの理由も挙げられています。
市内の分布状況
市内全域、環境を問わずどこにでもごく普通に見られます。
予想される被害
- 競合or駆逐
- 農業被害
1つの花から膨大な数のタネができ、すさまじい繁殖力を見せつけています。他の植物の生育場所を奪う上に、農地にどんどん侵入して「畑の強害雑草」にもなっています。
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