ゼニバアオイ(銭葉葵)(アオイ科 ゼニアオイ属)
ゼニバアオイ(銭葉葵)(アオイ科 ゼニアオイ属)
自生環境
道ばた、荒れ地、畑地 など
原産地
ユーラシア大陸
特徴
- 荒れ地や畑のまわりなど、乾燥した日当たりのよい場所に生える越年草です。ふつう結実後に枯れますが、数年程度生き続けることもあります。国内では1954年に小石川植物園(東京)で野生化したという記録があり、現在は同じ仲間のウサギアオイといっしょに生えている姿をいたるところで見かけます。
- 草丈は30センチメートルから60センチメートルくらいで、茎は環境によって地を這うようにのびたり、やや立ちあがり気味にのびたりします。花はウサギアオイよりも大きく直径1センチメートルほど。花びらの長さはがくの長さの2倍から3倍あります。花色は薄いピンクまたは白色です。
- 果実はがくに包まれるようにして育ちます。十数個ほどの果実が丸くドーナツのようなかたちにつながっています。ウサギアオイの果実の表面には網目のような模様が現れますが、ゼニバアオイの果実の表面は網目模様がはっきりせず、なめらかです。
牛ふん堆肥とともに全国へ
牛ふん堆肥を使った畑では、さまざまな外来植物が繁殖することで知られています。輸入飼料の中に外来種の種子が混入し、それを食べた牛がふんとして排泄。中には牛の胃の中を通過することでかえって発芽しやすくなる種類もあると言います。牛ふんとともに広がったものとして外来ヒユ類、イチビ、ウサギアオイ、マメアサガオなどがあり、ゼニバアオイも同様のルートで拡散しているようです。
市内の分布状況
市内全域に分布し、空き地や田畑が広がる場所で特に多く見られます。
予想される被害
- 駆逐
- 農業被害
ウサギアオイとともに畑や牧草地ではびこる「しぶとい雑草」となっています。繁殖力がとても強いため、もとからあった日本在来の植物の育つ場所を奪うおそれがあります。
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