シリーズ29 中秋の名月は満月ではないことも

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秋はお月見の季節です。太陽は、夏に高く冬は低い位置で見えますが、月は太陽の反対で、夏は低く冬は高い位置で見えます。そのため、春や秋の月は眺めるのにちょうどいい高さになり、特に空気が澄む秋は月が最もきれいに見えるため、9世紀頃からお月見の行事が行われてきました。
明治5(1872)年まで、日本では月の満ち欠けで1か月を定める暦(太陰太陽歴)を使っていましたが、明治政府は太陽暦を採用し、旧暦(太陰太陽暦)の明治5年12月3日を新暦(太陽暦)明治6年1月1日とする形で切り替えました。そのため、12月3日は「カレンダーの日」になっていますが、新暦になっても旧暦の風習や行事は現在も残っており、その1つに中秋の名月があります。旧暦では秋を7から9月とし、秋のど真ん中であるから8月15日を中秋といいます。
中秋の名月は、月の軌道が楕円であることや旧暦では1年の日数が異なることなどから、完全な満月になるとは限らず、少し欠けることもあります。今年の中秋の名月は9月17日でしたが満月は18日でした。月の周期は約29.5日ですので、次の満月は10月17日木の20時26分です。
さらに、1年のうちで一番大きく見えるスーパームーンです。お月見はいかがでしょうか。
【参考文献】白尾元理『月のきほん』2006年、稲葉茂勝『月学伝説から科学へ』2017年、相馬充『月の満ちかけをながめよう』2018年、浦智史『世界でいちばん素敵な月の教室』2019年、国立天文台(NAOJ)ホームページ
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