ムクロジ(無患子)(ムクロジ科ムクロジ属)
ムクロジ(無患子)(ムクロジ科ムクロジ属)
自生環境
植栽(社寺や公園など)
原産地
東アジアなど
特徴
- 東アジアから南アジアの暖地に自生する落葉高木です。国内でも、本州(茨城県・新潟県以西)・四国・九州・南西諸島・小笠原諸島などの暖かい地域に分布するとされています。ただ神社などに植栽されるため、本当の自生かどうかは不明です。市内にも自生はなく、見られるのは植栽株です。
- 初夏、枝先に直径5ミリメートルほどの小さな黄緑色の花がびっしりと咲きます。その後は直径2から3cmの丸い果実ができ、秋に黄色く熟します。完熟するとべっ甲飴のような色調になります。
- 果皮は水をつけてこすると泡立ち、古くは石鹸の代用になりました。また、果実の中には直径1cmの黒くて硬い球形の種子が1個入り、これを羽根つきの球として利用します。
昔は石鹸の代わりに
ムクロジの果皮をつぶして、水に入れてかき混ぜると、よく泡立ちます。これは石鹸の代わりになり、昔は洗髪や洗濯などにも使われました。これは、果皮に含まれるサポニンという成分が関係しています。サポニンは、水に溶けて泡立ち、洗剤ほど強くはありませんが、同様に汚れを落とす効果(界面活性作用)があります。サポニンのサポ(sapo)は石鹸を意味するラテン語から来ています。
市内の分布状況
市内に自生株はありません。公園や神社などに植えられたものや、そこから野生化したものが稀に見られる程度です。
予想される被害
今のところ特になし
日本にも分布するとされますが、市内のものは自生ではなく社寺、公園などに植栽されたものです。果実はたくさんできますが、野生化するほどの繁殖力はないようです。
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