ゲンノショウコ(現の証拠)(フウロソウ科フウロソウ属)
ゲンノショウコ(現の証拠)(フウロソウ科フウロソウ属)
自生環境
野原、堤防、林縁 など
原産地
日本在来
特徴
- 野山の日当たりの良い場所に生える多年草です。日本在来のフウロソウ科植物のなかではもっとも身近でふつうに見られる種類です。ただ環境改変には弱いのか、都市化が進むと姿を消してしまう傾向があります。
- 葉は掌状にギザギザと切れ込み、若葉には黒い斑点が見られます。夏から秋にかけて、白色または紅紫色の花を咲かせます。白花株は東日本に、紅花株は西日本に多いとされますが、必ずしもそうとは限らないようです。
- 1つの花に5個のタネができます。成熟すると、皮ごとめくれあがり、そのときの勢いでタネを遠くまで弾き飛ばそうとします。すべてのタネが弾き飛ばされた後はまるでおみこしの屋根のように見えることから、ミコシグサの別名もあります。
三大民間薬のひとつ
ゲンノショウコは、ドクダミやセンブリとともに日本を代表する三大民間薬として、現代まで不動の地位を保っています。その名前も、胃腸薬として即効性があり、効果(証拠)がすぐに現れるという意味があります。この薬効は江戸時代よりも前から知られていたようで、「太知末知久佐(タチマチグサ)」という古名もあります。現在も、乾燥した地上部は、生薬として利用されています。
市内の分布状況
市内全域に自生していますが、市街化・宅地化が進んだ場所ではほとんど見られなくなりました。
生育を脅かす要因
- 開発
- 農薬
身近な場所に生える普通種で、市内でもあちこちで見ることができます。ただ、最近は宅地化・市街化が進んだ場所を中心に少しずつ数を減らしてきているように思います。
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