ムラサキケマン(紫華鬘)(ケシ科キケマン属)

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ページ番号 1025660 更新日  令和2年4月3日 印刷 大きな文字で印刷

ムラサキケマン(紫華鬘)(ケシ科キケマン属)

ムラサキケマンの図鑑

自生環境

野原、林縁、道ばた

原産地

日本在来

特徴

  • 身近な春の野花の1つです。みずみずしい姿をしていますが有毒で食べられません。茎や葉を揉むと山菜らしからぬ悪臭がするため、識別点のひとつとして有効です。
  • 華鬘(けまん)は仏殿をきらびやかにするための装飾品のことで、春の野辺に咲く赤紫色の花の美しさはまさにその名にぴったりです。花はふつう赤紫色ですが白花種もあります。部分的に赤紫色が残るシロヤブケマンと、完全な純白花を咲かせるユキヤブケマンの2品種が知られています。
  • 花後に細長い果実ができ、その中に数個ずつタネが入っています。果実の皮がまだ緑色でも、中のタネが成熟すると軽く触れただけで勢いよく弾けてタネを飛ばします。また、タネにはエライオソーム(アリの大好物)がついており、アリによってさらにあちこちへと運ばれていきます。

ムラサキケマンの画像その1。花は積み重なるように咲く。品種・シロヤブケマン。花は白っぽい色。赤紫色の部分が少し残る。

ムラサキケマンの画像その2。果実は緑色でも中のタネが黒く熟すとパチンと勢いよく弾ける。果実。アリがエライオソームを目当てにやってきてタネを運ぶ。タネ本体。/エライオソーム。

ムラサキケマンの画像その3。冬に発芽した株はその年の春に咲く。初夏に発芽した株は太い根をつくり、越冬して翌春に咲く。葉は「ニンジンの葉」のように細かく切れこむ。有毒で食べられない。

発芽する時期によって

ムラサキケマンの生活パターンは、いつ発芽したかによって変わります。冬に発芽したものは、そのまま成長を続けて、その年の春に花を咲かせます。一方で、春以降に発芽したものは、生育がゆっくりで次第に根が太くなっていきます。そのまま夏と冬を越し、翌年の春に開花します。いずれも開花・結実後は急速に弱っていき、ふつう5月中にはタネを残して枯れてしまいます。

市内の分布状況

市内全域に分布しますが、宅地化の進行とともに少しずつ減少傾向にあります。

市内の分布状況の図。

生育を脅かす要因

  • 農薬
  • 開発

比較的身近な野花とされますが、都市化の進行とともに、年々数は減少傾向にあります。また身近な場所に生える草なので、人間活動の影響を受けやすい傾向もあります。

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