カズノコグサ(数の子草)(イネ科ミノゴメ属)
カズノコグサ(数の子草)(イネ科ミノゴメ属)
自生環境
水田、湿地、河川敷など
原産地
日本在来
特徴
- 水田や川岸など、湿った場所にごく普通に生える越年草です。稲刈り後から田起こし前の水田で、タネツケバナやノミノフスマ、スズメノテッポウなどとともに群落をつくります。
- 水田内に生えるものは比較的小型のものが多く見られます。そして「お米づくり」の暦に適応するように育ち、田植えまでにはタネを作り終えます。一方湿地や川岸などでは、5月から7月頃まで穂が見られ、より大型に育つ傾向があります。
- 穂を構成するひとつひとつの小穂は平べったく、外側はぷっくりと膨らんだ2枚の苞頴に包まれています。小穂は成熟すると黄色っぽくなり、遠くから見る目とまるで数の子のように見えます。名前の由来はここからきています。
昔はミノゴメと呼ばれた
江戸時代の本草学者小野蘭山が、本種をミノゴメと呼んだこともあり、かつてはミノゴメの名で呼ばれていたこともありました。ただミノゴメと言う名前は、ムツオレグサ(イネ科ドジョウツナギ属)という別な植物にも使われるため、紛らわしいということで牧野富太郎博士がカズノコグサという名前を提唱しました。現在は、カズノコグサの名前が標準和名として使われています。
市内の分布状況
市内全域に分布し、水辺にごく普通に見られます。
生育を脅かす要因
- 農薬
- 乾燥化
今のところ普通種ですが、場所柄農薬の影響を受けやすい傾向があります。また稲刈りの後、次の田起こしまでの間の水田管理方法が変わると、影響を受ける可能性があります。
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