アワゴケ(泡苔)(オオバコ科アワゴケ属)
アワゴケ(泡苔)(オオバコ科アワゴケ属)
自生環境
神社、公園、庭の隅 など
原産地
日本在来
特徴
- 建物や木の陰となり日当たりが悪く、薄暗くてジメジメとした場所に生える1年草です。「泡」のように細かい葉をつける、「苔」のように小さな草です。茎の長さは数センチメートルほどで、地を這うようにのびていきます。コケと名がつくもののコケ植物ではなく、きちんと花が咲いて、種子繁殖をします。
- 雌雄同株ですが、同じ株に雄花と雌花が別々につきます。いずれもルーペを使わないとわからないほど小さく、雄花は雄しべのみ、雌花は雌しべのみのシンプルな構造です。果実は軍配のようなかたちで、透明な膜状の縁取りがあります。
- かつてアワゴケはアワゴケ科という科に分類されていました。市内に分布するミズハコベもアワゴケ科の植物でした。その後DNA解析によって新しい分類体系(APG体系)となり、アワゴケ科はオオバコ科の中に含められてしまいました。
アワゴケの生える環境
建物や木の陰であまり日が当たらないため薄暗くてジメジメした場所。でも、草はあまり生えておらず、しっとりとした土がむき出しとなっていて、ところどころにゼニゴケなどのコケ類が覆っている場所。これがアワゴケ環境です。こういう環境ではツメクサ、チドメグサ、トキワハゼ、ヒメスミレ、ヨツバムグラ、ハシカグサ、ウリクサ、キランソウ、コナスビ、ミチバタガラシなどの野草が見られます。
市内の分布状況
微細な草なので見つけづらいですが、身近な場所にわりとたくさん生えています。
生育を脅かす要因
- 乾燥化
今のところは普通種です。ただゼニゴケが生えるようなジメジメとした環境に生えるため、乾燥は苦手です。環境整備を行う際に「きれいにしすぎる」と、姿を消す恐れがあります。
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