ミツバ(三葉)(セリ科ミツバ属)
ミツバ(三葉)(セリ科ミツバ属)
自生環境
山林、沢沿い など
原産地
日本在来
特徴
- 香りの野菜としておなじみのミツバの野生種で、うす暗くジメジメとした林に多く生える多年草です。三つ葉の名の通り、ひとつの葉は3枚の小葉からなります。葉の切れ込み具合には個体差があり、品種として小葉が複雑に深く切れ込むウシミツバ、真ん中の小葉が3つに分かれるハニヤミツバがあります。
- 茎は直立し、高さ30センチメートルから80センチメートルほどになります。初夏、茎の先に小さな白い花を多数咲かせます。その後できる果実は長さ5ミリメートルほどの細長い形で、成熟すると2つに分かれて落下します。
- 全体紫色のムラサキミツバという品種があり、ごく稀に見かけることがあります。花色もやや紫がかり、白色ではなくピンク色に見えます。葉色が美しいことから、カラーリーフとして観賞用に栽培されることがあります。
日本原産の香辛野菜
ミツバの葉には芳香があり、古くから身近な山菜として、お吸い物の香りづけなどに利用されてきました。江戸時代に入ると栽培が本格化し、栽培方法によって「根みつば」「切りみつば」「糸みつば」と呼び分けられています。1年じゅう流通しているのが「切りみつば」「糸みつば」。「切りみつば」は遮光して育て根を切ったもので、「糸みつば」はしっかり光に当てて水耕栽培したものです。
市内の分布状況
市内全域に分布しています。山林の薄暗く湿った場所に生えています。
生育を脅かす要因
- 荒廃
- 開発
- 乾燥化
自生環境の山林は、ササの繁茂や不法投棄などで荒れている場所が多く見られます。また周辺の開発や伐採などによって土の乾燥化も進んでおり、生育への脅威となっています。
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